『日本の生命線』

『日本の生命線』<2019年6月15日(土)>
 「『生命線』が海のむこうにある」。『筆洗』(190615)はホルムズ海峡での日本の海運会社の運航するタンカー攻撃に危機感を募らせる。「満州事変前夜・・・連合国の日本包囲網の時も使われた。英首相チャーチルは「日本は一挙に石油補給の命綱をたたれた」と述べたという。断たれた日本は、太平洋戦争に突入する・・・今回・・・攻撃の狙いが判然としない。・・・ここに生命線があるのは日本ばかりではない。湾岸地域の軍事的な急所にして、原油輸出というイランの生命線が、通っている場所でもあろう。国の命綱を脅かされるという危機感が、偶発的な衝突を招くのが怖い」。
 (JN) この国の人口を支えるためには貿易を盛んに行い輸出入を活発にせねばならない。比較優位に従い国産品に頼らず経済的合理化を図り、敗戦後の日本を経済大国へと押し上げてきた。でも、その背景には米国の力があったからだ。米国の若者とその対戦国の若者の命を犠牲にして、私たちは資本を蓄積してきた。東西冷戦やユダヤ・アラブのバランスの中で、石油危機もあった。自国の力ではやりきれない国力をその度に思う。小さな国の中に閉じ籠ることができない以上、海外へ打って出ねばならない。神頼みはできない。それは、軍力ではない。米国の手先でもない。「日本国憲法」の前文精神に基づく、名誉ある行動を私たちは必要とする。そのこころが日本の命でもある。

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