『重大事故と乗客の無事を分けたのは髪ならぬ紙一重・・・』

『重大事故と乗客の無事を分けたのは髪ならぬ紙一重の差だった』<2017年12月21日(木)>
 「公開写真を見たら、まさに「危機一髪」、あるいは「間一髪」だった」。『余録』(171221)は「先日のJR西日本の新幹線のぞみの台車の亀裂」について語る。「JR西日本は12年前の福知山線脱線で安全文化の欠陥を指弾された。同社にとって事故を免れたのは偶然で、今後の安全策の改善を果たしてこそ幸運と呼べる。こと鉄道についてはJRや大手私鉄の架線切れや停電、車両破損などのトラブルが相次いでいる。金属疲労の可能性がある今回の台車破損も含め、背景に設備老朽化を指摘する声もある。最後の一髪までもが細くなっていないか、心配だ」。
 (JN) JR西日本の企業体質がこうさせるのか。それとも、偶々、西日本に現象があるだけで他のJRも可能性があるのか。公共交通機関は荷物をより早くより多く運べばいいというものではない。一つの列車が動くために大変多くの人が係わっている。その1人でも、手を抜けば大惨事になるのだろうか。効率は悪くなるが、多くの人間や機械のチェックを経て動かさねばならないであろう。1964年の東京オリンピックの年から走り始めた憧れの夢の超特急をはじめ列車は無事故でなければならない。そのための作業の多くは見えない。見えないゆえ、誇らしいし、また手も抜けるのだろうか。そんなことはない。スピードや効率の重視により、人間の命を疎かになってはならない。