『その昔、サケが川を上ってくる季節に1日漁を休み・・・』

『その昔、サケが川を上ってくる季節に1日漁を休み、酒宴を開いて大騒ぎをする地方があった』<2017年11月24日(金)>
 「秋サケの定置網漁の主要漁場である北海道では24年ぶりの不漁だった昨年をさらに大幅に下回る漁獲量という」。『余録』(171121)はこの不漁を思う。その昔は1日休漁日を設けた。宴会を開き「耳ふさぎ餅」をついた。サケの一族の王「大助」が川を上るときに声を出す。それを聞いてしまうと3日と生きられないという言い伝えによる。「昔の人がサケの資源保護のために休漁日をもうける知恵だ」。現代人は愚かにも「人工ふ化施設に忍び込んでサケの腹を割き、卵だけを抜き去っていくイクラ泥棒が頻発した。大助が知ったら、どんなたたりがあるかと人ごとながら恐ろしくなる」。
 (JN) 大自然に力に依存する漁業は、生態系のバランスにより、不漁が生じる。御尤もな事で、ご先祖様達は、ちゃんと休漁日も設けて自分たちの食料を確保していたのに、現代のわれわれは愚かにもそれができない。皆が食べられる事よりも、自分稼ぐことが優先するこの今、おいしいものを食べられなくなるのであろうか。大助よ、この愚かな人間たちをその声で賢くしてくれないか。そんな他力本願ではだめであろう。われわれはこの大事な資源を大事にして行かねばならない。特に日本に住む者は、自然との調和を大事にしていた。大助と共存して行かねばならない。