『ファストフード店に行き、コンピューター画面で---』

ファストフード店に行き、コンピューター画面で注文する。支払いにクレジットカードや現金を出す必要はない』<2017年10月25日(水)>
 中国では顔認証の実験が始まっていると、『天声人語』(171025)は伝える。「両目の距離や鼻の長さなど多くの要素から『あなた』を認識する」。また「羽田空港では先週、カメラで本人確認をして入国させる仕組みが始まった。それにしてもただでさえ防犯カメラだらけの現代である。高性能の顔認証が加わればプライバシーが侵される危険はないか。考えてみれば顔認証とは、一般の市民の『デジタル人相書き』を作るようなものではないか。利点を生かしつつも、乱用を防ぐ手立てを考えたい。技術だけが我が物顔でのし歩き、個々人を顔色(がんしょく)なからしめる。そんな未来だけはごめんである」。
 (JN) 顔認証で支払いは金もクレジットカードもいらない。なんと便利なのかと思ってしまうが、本当に便利なのか。消費者にはそれほどの恩恵があろうか。一見便利そうで自由に行動ができそうだが、管理が行き届き心身は不自由なのかもしれない。いったい誰のために、便利になるのであろうか。この商品経済社会は効率化が求められる。多分、この商品流通のために管理社会は都合が良く、経済発展を促すのであろう。でも、それは我々人間のためになることなのであろうか。時間を管理されるのでは、『モモ』の灰色人間たちになってしまいそうである。私たちの未来は、美しくスムーズにシステムに管理されて、流通していくのであろうか。スマホ依存症症が若者は高い。もう逃げられないか。まさに「そんな未来だけはごめんである」。