『彼らが残したツケを戦後の日本は払い続けてきた。アジア・・・』

<2016年12月29日(木)>
『彼らが残したツケを戦後の日本は払い続けてきた。アジアの国々から日本に向けられている厳しい視線も、そんなツケの一つだろう』
 「あのころ日本には優れた分析能力を持った人材がいたことだ。と同時に、優れた人材や分析を生かせない、情けない指導者たちがいた」と、「春秋」(161229)は1941年8月を振り返る。「総力戦研究所という組織が、米国と戦争すれば日本は必ず負ける、とする分析、これに対し東條英機陸相は『戦争というものは計画通りにいかない』とコメントしたそうだ。大戦を起こした彼らが残したツケを戦後の日本は払い続けてきた。それは容易に消えそうにない。これからも後始末は続く。そんな覚悟をあらたにする年の瀬となった。」
 日本の首相は、国の未来を任されており、そして常に過去の責任を背負っている。未解決問題があれば、それを未来に向けて改善していくことが求められる。国内外におけるけじめを日本の首相たちはできていたであろうか。寛容なる米国の傘の端で、国際上の政治力無でありながら、なんとか近隣諸国とのあり方を曖昧にし、存在を続けている。国内は未だに進駐軍が居座っている。このパワーバランスを「総力戦研究所」の研究員たちが分析するとどのような答え出すであろうか。それは、まずはアジア諸国に早くツケを返すこと。でも、そのツケは目に見えず、計算通りにはいかないかもしれない。(JN)