バングラデシュ、どんなつながりを築いていくか。これからが楽しみだ

(日経「春秋」2014/5/27付) 女性が国のトップをつとめることは、今やそう珍しくない。それでも、2人の女性が20年以上も争い続けているバングラデシュの政治の風景は、独特だろう。かたやハシナ首相。こなたジア前首相。1991年以来、クーデターによる軍政をはさみながら、ほぼ交代で政権を担ってきた。2回目の首班をつとめているハシナ首相が、3年半ぶりに来日した。きのうの安倍晋三首相との会談では「包括的パートナーシップ」を立ち上げることを決めた。政治の面では変転を繰り返す一方、近年のバングラデシュの経済発展には目覚ましいものがある。「世界の縫製工場」と呼ばれるほど繊維産業が厚みを増し、進出する日本企業も着実に増えている。どんなつながりを築いていくか。これからが楽しみだ。
(JN) バングラデシュは1億6440万人、世界第7位の人口を抱えた国、この多くの人口はまだ貧しくこれからの経済発展が期待される。日本も嘗て繊維産業が勃興し輸出を伸ばして行くが、そのために低賃金の女性労働者の苦しみも生んだ。バングラデシュの社会構造がどうなっているのかわからぬが、女工哀史のようなことは起きないのか。所得格差は広がり、社会不安を招かないのか。数々のアジアの諸国が、クーデターを繰り返しているが、バングラデシュはもう大丈夫なのか。日本は、この国に何ができるのか。産業や金融が入り込んでの儲け話ばかりでなく、日本の教育や保健制度などのよいところを渡すことや、多くの若者を受け入れることが大事なのだろう。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO71835550X20C14A5MM8000/