『戦後71年の今年は「戦後疲れ」の感がなきにしもあらずだ』

<8月21日(日)>
『戦後71年の今年は「戦後疲れ」の感がなきにしもあらずだ』

 戦時そして戦後、単に1945年で途切れるのでなく、敗戦からの過程を忘れるなと「春秋」(日経/16/8/21)は、70年前のヒット歌謡協を持ち出す。「田端義夫の『かえり船』、戦争が終わっても、簡単に引き揚げ船に乗れたわけではない。もの悲しい旋律が留守家族の胸を揺さぶった。戦後71年の今年は『戦後疲れ』の感がなきにしもあらずだ。70年前の今ごろは新憲法づくりがヤマ場を迎えていた。12月にはソ連軍に足止めされていた樺太からの最初の引き揚げ船がようやく函館港にたどり着いた。戦後になってから異郷の土となった人の無念はいかばかりだったか。これも戦争の一断面である。」

 戦時中のことを知る人が少なくなり、そして戦後復興の時代を知る人も少なくなる。この時代を生き抜き今の時代を作り上げた者たちの時代が終わろうとしている。私は、あの時代を小中高の学校の授業で教わることもなかったが、正にその時代を生き抜いた父母や叔父叔母からの想いでを聞いて育った。それを聞いたのがもう50年以上前のころであり、その記憶も薄れてきた。その父母そして叔父叔母たちも少なくなり、残っている方々のその記憶はどうなっているであろうか。過去の過ちと苦悩は封印せず、今を知るためにも明らかにして、繰り返してはならぬこと知らねばならない。そのためのも1946年を想おう。(JN)