『「未来への投資」。今回の経済対策はこう銘打っているが』

『「未来への投資」。今回の経済対策はこう銘打っているが』

 「財政投融資を活用し、リニアの大阪延伸を最大で8年前倒しする効果をねらうという。もっともリニアは往年の東海道よりずっと難工事が予想されるし、建設費が膨れあがるかもしれない」。「春秋」(日経/16/8/3)はこの閣議決定に対して、「『未来への投資』。今回の経済対策はこう銘打っているが、かつて世銀が日本にお金を出したように生きた使い道になるだろうか。それにあの時代に比べて、この国の将来不安はひどく色濃いのだ。リニアが開業するころには高齢化と人口減がうんと進んでいよう」と。

 首都高のために世銀から貸付を受けて作ったものはご存知の通りである。せっかくの金額であったのに、道の広さをケチったので、窮屈な自動車専用道路になっている。日本人はウサギ小屋住まいなので、どうもスケールが小さくなるのか。「未来への投資」であるのに、未来を考えていない。今回の融資が良いか否かは別として、やるならば未来を充分に考えた箱モノづくりをして欲しいが、どうだろう。未来の国民のためではなく、何のための融資なのか、そこが問題なんだ。(JN)