『「上を向いて歩こう」は、安保条約改定に反対する運動・・・』

『「上を向いて歩こう」は、安保条約改定に反対する運動の敗北感から生まれた』

 今日は永六輔さんの追悼である。各紙、永さんを振り返っている。「放送作家や作詞の仕事でも、庶民と同じ目線を持ち続けた。『上を向いて歩こう』や『こんにちは赤ちゃん』は、これからも歌い継がれていく。(日経)」「権力におもねらず、市井の人々に寄り添う姿勢は終生変わらなかった。いまごろは天国のスタジオで自らの晩年や往生を笑いを交えて語っているだろうか。(朝日)」「『話芸は伝統芸、話術は一代限りのキャラクター』と語り、いずれでもない『おしゃべり老人』と自らを笑っていた永さんである。芸も術も超えて人々の心に長くすみ続ける『声』がこの世に残された。(毎日新聞)」「選挙に勝つため不利な争点を隠す『いないいないばあっ!改憲』の時代に直球、明快のガンコ者との別れが何とも心もとない。(東京新聞)」

 世の中、永さんの作品で溢れていたが、私が意識しての永さんは、中学生のころになってからである。受験勉強をしていたわけでもないが、深夜放送の虜になった。パックインミュージックであったろうか、土曜の夜に変なおじさんが話していた。この人が「上を向いて歩こう」の作詞者? 無知無学の私には、この教養溢れる変なおじさんおばさんに心を奪われました。遠藤泰子さんとのやり取りも良かった。最後に聞いた声は、半年ほど前であったろうか。聞くのに忍びなかったが、がんばっていたその精神に降参しました。ありがとうございました。(JN)