『中国では日常何ごとにも競争がつきまとう。ひるんで・・・』

『中国では日常何ごとにも競争がつきまとう。ひるんでいたら電車に乗れず、病院で診察も受けられない。』
 「中国の6月は大学入試の季節である」。「天声人語」(朝日/16/6/3)は、中国事情を想う。「かつて官僚登用試験「科挙」で成績上位者をたたえた言葉がいまも使われる。大学は全土に約2800校。難関から下位まで序列が定められている。『重点大学』でないと、人気企業に職を得る道も閉ざされてしまう。中国では日常何ごとにも競争がつきまとう。ひるんでいたら電車に乗れず、病院で診察も受けられない。」
 必死に戦い、闘う。自分たちが生き抜いていくために、他者を蹴落としていく。これが人類の歴史の基本であろうか。自分たちの範囲は、それが大きいほど未来を背負った若者への負担が大きくなる。日本も韓国も中国も、同じようであるが、やはり中国は長大である。子どもの個人としての自由などないのか、それが幸せにつながっていくのか。道草と余所見ばかりして、ゴールのない私には理解ができない。否、つまらぬことを考えず、期待を背負ってゴールに向かっていくほうが幸せなのかもしれない。結局は全ての人のフィニッシュは死である。必ず死ぬ、そう考えるとどちらをも選べる社会がありがたい。(JN)