『知事は往復266万円のファーストクラスを使い、・・・』

『知事は往復266万円のファーストクラスを使い、1泊19万8千円するホテルのスイートルームにも滞在した』
 「舛添要一知事の海外視察、どれほど節約に努めたか」。「天声人語」(朝日/2016/4/10)は、江戸時代の大名の節約と比して、都知事の海外視察の経費に疑問を投げかける。「大名行列は、その裏には涙ぐましい経費節減の努力があったらしい。都知事が現地で客を迎える時にはそれなりの部屋がいるだろう。お金が生きるなら使っていい。しかし、判断に甘さはなかったか。フリードマンは『他人のお金を自分のために使う』場合の問題点を指摘している。安くあげようという気持ちは薄れ、多くの価値を手にしたい気持ちは強まると。」
 金は動かさないと、新たな金を生むことができない。しかし、無駄遣いは罷りならない。特に、公務員は、辛いところである。税金をいかに有効に、その地域内に公平に、しかもルールに従って行わねばならない。でも、使うときは使わねばならない。それが舛添知事の海外視察であったのかは知らぬが、これが成果を出すのが今後どのようであるのか。私たちは様々な機会で、「他人のお金を自分のために使う」ことが大小ある。その時、そのお金は自分のものであるような錯覚に陥ることのないようにせねばならない。(JN)