『知らずに食べて「横流しのごみ」』

『知らずに食べて「横流しのごみ」』
 「落語『風呂敷』には『上げ潮のごみ』という悪態が出てくる」。「余録」(毎日新聞/2016/1/20)は、このゴミに係り産廃業者「ダイコー」から食品関連会社「みのりフーズ」に渡った食品廃棄物の横流しについて、「まさにごみが金に変わる夢の商売だった」と、そして「両者の関係は原発事故の風評被害で売れ残ったじゃこの処分から始まったという。つまりはもう5年近くもくり返していたことになる。食の安全・安心を裏切る言語道断の所業だが、一方で賞味期限切れなど実に多彩な理由で廃棄される食品の多さも心にひっかかる。」
 我々は何を食べているのであろうか。その食品の安全性はどうなのであろうか。中国の食品管理を笑うことができない廃棄食品の横流し、これはこれで終わるのであろうか。それとも氷山の一角なのであろうか。もう人生も後半になってくると、美味しければいいのではないか、火を通せば大丈夫などと、いい加減なことを思ってしまうが、まずはその行為が許せない。我々はこのような行為に対してどのような対応をとればよいのであろうか。安物買いが危険で、高いものが安全とも限らない。それにしても、大量生産の商売は、売れ残りを沢山出しても利益が出るとは、この地球上には餓死者が多量に出ている現状とどう理解すればよいのであろうか。どちらも、生きる者としての道を外しているように思われる。(JN)