『江戸時代、武家の男子は親の介護を積極的に担って…』

『江戸時代、武家の男子は親の介護を積極的に担って…』
 江戸時代の武家の男子は親の介護について、「看病断」を毎日新聞「余録」(2015年10月04日)は紹介している。そして、「親の介護は武家の当主の仕事と考えられ、公務より介護を優先する」。現代にも介護休業制度はあるが、「男性が介護休業しにくい雰囲気が会社内にある」。「介護離職者をゼロにすることを、安倍晋三首相は『新三本の矢』で掲げる。そのためには男性の介護休業取得を増やす政策も必要だ。幕府や藩が『看病断』を推奨していたのが江戸時代である。政府が本気にならなければ男性の介護は進まないだろう。」
 日本人は長生きになった。長生きになるために様々な努力がなされ、ここまで伸びた。でも、長生きなって、そこでの生活がどうなるのか、どう生きなければならないのか、そこは発達が遅れている。特に介護を必要とするまでになってどうしていくのか、まだ姨捨山思想が存在しているかのようである。自分を育ててくれた親は、コミュニケーション力が乏しい子供を食べさせ、あやし、そしておむつを替えなどしてくれた。そのようなことを自分のことは覚えていないが、「ありがとう」、母よ父よ。それを今度は自分たちがする番なのである。江戸時代の武士は「看病断」などという制度が存在していたようで、それは、特権階級、農民には真似のできないものであったが、現代こそ、市民に広く行き渡るようにすべき制度だ。親を大切にする、年寄りを大切にするということ、否、人を仲間を大切にすることが、日本人から欠如していったのはなぜだろうか。自分自身も反省するばかりではなく、皆で人を親を大切にしていきたい。(JN)