「ジャポニカ学習帳」の表紙に昆虫のアップを

ジャポニカ学習帳」の表紙に昆虫のアップを
(日経「春秋」2015/5/5付) 子どもたちが大好きだった昭和生まれの怪獣には、セミやガなど昆虫がモチーフになった。正義のヒーロー、仮面ライダーだって、もともとモデルはバッタだ。あのころ子どもたちは、近所の空き地や草むらで様々な昆虫に触れ、追いかけ回していた。だがいつの間にかそうした機会は減り、たまに見かける虫に驚き、苦手に思う人が増えた気がする。ジャポニカ学習帳、かつては虫と花がほとんどだったが、3年前からは花だけになった。親や教師から「虫は気持ちが悪い」と。まさに昆虫たちが、平和をかき乱す怪物のように思われているようだ。きょうはこどもの日。虫が苦手なお父さんお母さんも親子そろって、絵本や図鑑で虫の世界をのぞいてみてはどうだろう。ジャポニカ学習帳も過去の作品の人気投票を行い、復刻版を作るという。虫の復権につながるかもしれない。
(JN) 親として反省している。生き物を育て、その成長を喜び、またその死を悲しむ。そんなことをなぜ体験させなかったのか。自分は、庭や公園での土いじり、河原での魚とり、林での昆虫採集、キャベツ畑での青虫取り、それらを家に持ち帰り、それらを観察する。何が楽しかったのか、楽しかった。蝸牛を大量に捕ってきて家じゅう蝸牛で顰蹙を買ったこともあるが、親や兄弟、文句言いながらも、楽しんでいた。それが自分が親になり、こちらから幾つかの試みをしたが、子どもたちや妻から見放された。子どもたちは、無菌のデジタルの世界に行ってしまったようだ。ジャポニカ学習帳の人気投票、是非ともお父さんというかお爺さん達も参加権をいただき、投票をしたい。そうしたら、やはり、セミやハチの顔のアップ写真かな。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO86439610V00C15A5MM8000/