マクドナルドのビーフにミミズは入っていますか?

(日経「春秋」2015/1/10付) 異物混入問題で揺れる日本のマクドナルド、本家米国でも以前から業績不振に悩み、昨秋、インターネットで思い切ったキャンペーンを始めた。例えば「マクドナルドのビーフにミミズは入っていますか?」。牛肉100%だと訴えるため、わざわざ動画も用意した。企業広報に詳しいコンサルタントの鶴野充茂氏は、この事例を近著で紹介し、経営の透明性を示し信頼を回復するには「そこまでやるか」という徹底さが要ると解説する。挑戦する姿勢こそが、消費者に「この企業を応援したい」という気持ちを起こさせるという。いったん信頼を失った企業は特にそうだと鶴野氏は語る。「ネット告発」に対しては、情報を速やかに開示し、経営の透明性を高める以外に策はないと鶴野氏は助言する。ネットの普及が、顧客や社会との新しいかかわり方を企業に求め始めているといえそうだ。
(JN) トラブルが起きた後、どんなに改善しても、その改善について広報しなくては世間には伝わらない。しかも、今のネット社会は、多量の情報が次から次へと流れてくるので、大事な情報が埋もれてしまう。従って、情報の出し方を考えなければ、世間に伝わらない。世の中、悪いことは直ぐに伝わるが、通常情報は伝わらない。便利になったネット社会だが、実は便利でないのかもしれない。忘れられない存在になるためには、仲間意識をもってつながることであろうか。また、何が嫌がられる情報であるのか。量・スピードともに拡大を続ける大きな波の中で生き抜くためには、波に抵抗するのではなく波に乗ることなのであろうか。その前に、この世の中、様々な常識が変化してゆく中、信用を落とさぬ努力をしなければならない。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO81805410Q5A110C1MM8000/