コスプレ、ストレス発散?

(日経「春秋」2014/11/2付) にぎわうだろうとは聞いていたが、これほどとは――。ハロウィーン当日だった一昨日夜、東京・渋谷を訪れた感想だ。人出は6月のサッカーW杯ブラジル大会の時を超えたという。仮装姿のまま電車で来る猛者もいる。繁華街のトイレなどで着替える人も多かった。いろいろな人が、それぞれの工夫で、盛り上がりに参加した。ハロウィーンだけでなく、毎週のように各地で開かれるコスプレ(仮装)イベントの参加者は女性が多い。社会学者の成実弘至氏の著書「コスプレする社会」によれば、社会人になってからコスプレにはまる女性も多いという。職場などのストレスをいっとき忘れたいのかもしれない。アジアでハロウィーンが盛んなのは香港と日本だそうだ。いずれも現実社会の圧力が高い場所だと、作家のリサ・モートン氏は近著「ハロウィーンの文化誌」で分析する。かつて農村の秋祭りはストレス発散の場でもあった。その代わりがハロウィーンだと考えれば、急速な普及や渋谷の盛り上がりも腑(ふ)に落ちる気がする。
(JN) 仮面を常にかぶり続けている現代人、更にその社会から逃れるために変身をする。子供のころは、ヒーローに変身するのが夢であったが、大人になると死人に変身? できれば、王子様とか、お姫様とかに変身してもらいたいが、似たような死人やお化けが中心、ハロウィーンはそういうものなのか。それとも、ここで個性を出したりせず、この集団の中に埋もれて行くのが良いのであろうか? とにかく、様々なお祭りを楽しみ、生きる糧になれば良い。
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO79218360S4A101C1MM8000/