全力でテロを封じ込めてきた米国の衝撃は大きい

(日経「春秋」2013/4/17付) 村上春樹さんは20年ほど前、米国ボストン近郊に住んでいた。まだ12月なのに「まるで大事なデートの前日の午後みたいにそわそわとして……」と当時のエッセーにある。19世紀末に始まり、市民ランナーをかくも高ぶらせてやまぬ祭典は今年で117回目。12年前の「9.11」のあと、全力でテロを封じ込めてきた米国の衝撃は大きい。もちろん日本にとっても、これは眼前の危機だ。どんなテロも憎むべき行為ではあるけれど、市民参加型スポーツの開放性を逆手に取った卑劣さは悪魔の所業というほかない。「町全体がこれくらい一体になってランナーを盛り上げてくれるレースは他にちょっとない」。犯人を挙げて、その伝統と、善き社会を守らなければならない。
(JN) 幸せを一瞬にして破壊するテロ、私たちはこれが現実であることを認識し、その実行者を裁くとともに、それがなぜ起きるのか、このようなことを起こす衝動を明らかにしたい。なぜ人々は他人の幸せを壊すのであろうか。資本主義は信頼関係をなくしてしまうと、自由が無くなり、そして暴力的政治行為に進んでします。そういうことにならないように願う。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO54066250X10C13A4MM8000/