国の予算が年を越すのは19年前の細川内閣以来

(日経「春秋」2012/12/28付) 「今年もお疲れさまでした」「あっという間の1年だったよね」。28日は多くの企業で「仕事納め」だ。官公庁で明日から1月3日まで休みと決まったのは明治6年の太政官布告までさかのぼる。現在の法律をみてもこの6日間は休みと書いてある。民間がその後、お役所にならったわけだが、今年は本家である霞が関の様子はちょっと違う。国の予算が年を越すのは19年前の細川内閣以来になるそうだ。ただし、1993年の今ごろ世間で話題を集めていたのは、予算ではなくてコメだった。冷害のためにコメが戦後最悪の不作となり、海外から急きょ輸入することになった。多国間の貿易交渉で日本のコメ市場の部分開放が決まったのもこの年の12月だった。主食のコメには国内農家を守るために高い関税がかけられたままだ。経済再生へ止まった時間を前に進められるのか。5年余りを経て再登板した安倍首相には仕事納めどころではあるまい。
(JN) 米や農業は私たちにとって大事なもの、これが保護の下、構造の改善がなされないままである。消費者にとっては迷惑である。本気で生産本気で行うためには構造の改革をすることの必要性を思っているはずだ。経済にしても、小手先のことばかりではなく、構造の改革を真剣に実施してほしい。憲法改革などを考えているゆとりはない。19年前と同じ状況がこれからも続くことのないように、でも参議院選挙が目の前にぶら下がっていると、難しいのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO50100660Y2A221C1MM8000/