燃え上がるばかりが愛国心ではない

(日経「春秋」2012/9/12付) 物理学者のアインシュタインは言ったそうだ。「ナショナリズムは子供の病気だ。人類にとってのハシカのようなものだ」。「たしかにハシカに似ている。熱が高くなるし、伝染する」。領土の話は人の胸にくすぶる愛国心という火種に油を投げつけてくる。威勢よく燃えればその勢いを為政者は人気取りに使う。「あなたの国が不名誉で、悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、それを言ってやることだ」。燃え上がるばかりが愛国心ではない。
(JN)愛することはそれに対して、所有権・独占権を持ちたくなるのは、皆同じなのか。恋人、友人に対してもそれが起こる。それを争うもの有れば、軋轢が生じる。燃え上がるともう止まらない。何も見えなくなってくる。困ったものである。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO46044070S2A910C1MM8000/