本試験は迫っている

  • (日経/春秋/2012/5/25付)1955年、東京は5年後の夏季五輪招致をめざし、国際オリンピック委員会(IOC)総会に向けてあれこれ策を練っていた。ときのブランデージIOC会長がふらりと日本にやって来たのは、そのさなかである。みんなご機嫌を取り結ぼうと必死なのに、会長はオリンピックのオの字も口にせず京都や奈良を観光するばかり。ところが離日直前のお別れパーティーでそっとつぶやいた。今回の立候補で世界に意思を示し、次の64年に全力を尽くせばいい――。この2段階作戦が奏功し、のちに東京は64年開催をもぎとる。今回、2016年五輪に敗れた東京が「20年」の1次選考を通過した。もっとも昨今は再挑戦、再々挑戦など当たり前のご時世。復興なった被災地を聖火が駆ける光景を夢みる人は多かろう。しかし国民的な盛り上がりは1次選考をトップで抜けた前回同様いまひとつで、IOCにもそこがネックだと指摘された。本試験は迫っている。

=>(JN)お祭り騒ぎは楽しいが、本当に東京で、オリンピックを開く必要があるのか。一市民としては疑問である。都民はオリンピック開催や島を購入することより、もっと他に希望があるはずだ。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3EAE3E7EAE1E2E0E7E2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D