浅草には、あらゆるものが生のままほうりだされている

  • (日経/春秋/2012/5/21付)「浅草は万人の浅草である。浅草には、あらゆるものが生のままほうりだされている」(川端康成)。後には銀座、新宿、渋谷などに押され、輝きが陰った時期もあった。その元・王者が近ごろ活況にわいている。その浅草で東武鉄道が先週、浅草駅を兼ねる百貨店ビル外観の改修を終えた。1970年代に外を覆ったアルミ製のカバーをはがし、内側に隠れていた昭和初めの重厚な造りの壁を再び表に出したのだ。こうした逆コース型の改装が各地で増えている。大分県豊後高田市では個人商店が新しい看板などを相次ぎ外し、昭和30年代の落ち着いた店構えを復元。東京駅でも今年は赤レンガ駅舎が開業当時の姿によみがえる。いい建物は時を超えて残したい。もう一度表舞台に立たせたい。そんな関係者の思いが形になり、街の景観に厚みを加えていく。

=>(JN)派手、無機質から、柔らかな人間味あるものへ。効率的な考えから、人間性へ。生きていくことへの喜びが大事である。生のまま。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3E4E6E2E6E4E2E0E3E2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D