集まった老若男女がさまざまに声をあげていた

  • (日経/春秋/2012/5/22付)おおー。やったー。ほほーっ。感動したときに漏らす言葉は、なんと人それぞれなのだろう。きのうの朝、輝けるリングが雲の切れ間にあらわれた瞬間、近所の公園に集まった老若男女がさまざまに声をあげていた。チョーすごい、を連発していたのは女子高生らしきグループだ。その東の空をあらためて眺めやれば、きょう開業する東京スカイツリーがすっくと立っている。この巨塔を造り上げた技術も「チョーすごい」という。そこには21世紀ニッポンの匠(たくみ)の技がうんと詰まっているらしい。だてにノッポなわけではない。その姿に、この国もまだまだ捨てたもんじゃない、と勇気づけられた人は多かろう。かつての東京タワーと同じく、新しい塔にまつわる物語もまた数知れず生まれるはずだ。金環日食と、スカイツリーと。さあ上を向いてと、いざなわれている気がする。

=>(JN)すごい自然現象とすごい匠。前者は自然の一コマに過ぎないが、ちっぽけな人間には計り知れない神秘である。志は上を向いて、すごいことを見つけたり、作ったりしたい。視線や心遣いは下の方を忘れないようにしたい。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3E4EAE4E4E2E2E0E0E2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D