情熱こそ人間のすべてである

  • (日経/春秋/2012/5/18付)「情熱こそ人間のすべてである」とフランスの作家バルザックは言った。福島第1原発事故をめぐる調査の進みかたには、そんな思いを強くする。情熱の方向。それは何が起きたか、誰がどんな指示を出しいかなる行動をとったかを暴き出すことでしかない。人間がしたこと、すべきでしなかったことがからんだ災害だ。情熱を一つに束ねてかからぬことには核心はつかめない。なのに保身の方を向いている印象がある。東京電力首相官邸「言い分は食い違い、本当のところは不明だ」ですむ話なのか。海江田元経産相を皮切りに政治家の聴取を始めた。あらためて当事者の情熱が試される。すでに発表された民間事故調の報告に「この国にはやっぱり神様がついていると心から思った」との官邸スタッフの述懐が引かれていたのを思い出す。神は事故の検証に力を貸してはくれない。

=>(JN)テレビを見ていて、あの海江田氏に情熱を感じた人はいないだろう。行政、立法及び司法、全て、情熱がなければならない。わが身の仕事もそうである。熱は冷めてしまうとなかなか熱くならない。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3E7E7E5E7E0E2E3EAE2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D