電力不足で暗闇の中にいる世界の子供に、日本は何ができるだろうか

  • (日経/春秋)宇宙から国境は見えない。宇宙飛行士の毛利衛さんが語った至言である。国境の代わりに、夜になると、豊かな場所には明るい光があふれるが、貧しい土地は、静かに漆黒の中に沈んでいる。偶然ではあるまい。宇宙から眺めた地上の明暗の風景は、子供の人口の分布を示した世界地図とぴたりと重なる。はからずも日本では、こどもの日が「原発ゼロの日」に重なった。原子力の火が消え、日本人が暑さや冷房を気にする間にも、幼い命の火が消えていく国がある。原発を必要とする国が増え続けるのも、世界の現実。国内だけでなく、世界に安全を呼びかけるのも、事故を起こした国の責任だろう。電力不足で暗闇の中にいる世界の子供に、日本は何ができるだろうか。(12・5・5)=>(JN)我々には、原発に対する選択権があるはずだ。それは選挙である。今度の衆院選挙が何時になるかわからないが、それまでに各政党や各立候補者は原発に対する考え方を明確にすべきである。

http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE6E3E2EAE4E2E4E2E2E7E2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D