戦争をしたがるウイルスを根絶できないものか 240904

 ポリオ・ワクチン接種のため一時休戦が実現したガザに『天風録(240902中國新聞)』は思う▲ポリオは、日本国内では1960年まで猛威を振るったが、80年を最後に新たな患者は見つかっていない。とはいえ、世界のどこかにウイルスが残っている▲その一例がパレスチナ自治区ガザ。先月、25年ぶりにポリオ感染が確認。放っておけば、ガザを攻撃し続けるイスラエルにも広がる恐れ。ワクチン接種のため、一時休戦がきのう実現▲医療インフラや衛生環境が著しく悪化し、他の感染症のリスクも高まっており健康や命が危機にさらされている▲戦火の中では、ワクチンなど医療の恩恵を受けることも難しくなる。愚かしい限りだ。人間の英知を使って、戦争をしたがるウイルスを根絶できないものか。
 (私は)思う。自分たちの生存は、他者を攻撃することではないと。ポリオ撲滅は世界中の協力で進められ減少してきたが、武力抗争のあるところでワクチンの接種が進まない。ポリオだけでなく難民の問題は広がって行く。世界の隅々の弱者の苦しみは、やがて世界に広がる苦しみである。この苦しみをつらない。つってはならない。
*画像は、2024年9月2日の日本経済新聞より。