牧野植物園では標本を挟んでいた各地の古新聞が大切に保管されていた 240728

 夏休み『日報抄(240726新潟日報)』は宿題の自由研究に思う▼毎年のように植物標本を提出していた友人、休み明けには珍しい草花を貼り付けた標本の台紙を抱えて学校に来た。台紙は新聞紙に挟まれていた▼吸湿性に優れた新聞紙がうってつけなのだという▼植物の研究で全国を行脚した牧野富太郎の元に、各地から多くの標本が送られてきた。驚いたのは、高知県立牧野植物園では標本を挟んでいた各地の古新聞が今も大切に保管されていた▼植物園にはミャンマーの植物図鑑づくりに取り組む職員、ミャンマーでは軍事政権下では新聞発行が制限され新聞紙の入手が難しいと▼新聞紙面は世相を映し出すが、入手しやすさもお国柄が反映される。植物を愛でることもできる。そんな幸せをかみしめる。
 (私が)子供のころは午前中の気温が上がらぬうちに、家で宿題をして、午後は外へ虫取りに行ったかな。今の子供たち、外は暑いので、エアコンの効いたところでお勉強か、ゲームか。植物採集など遠方へ行くなどのこの物価高、簡単ではない。それを包む新聞も減ってきて、近い将来新聞紙のない時代がやって来るのではないか。