読書メモ 240128

『アジアの多重戦争1911-1949 日本・中国・ロシア』
S.C.M.Paine、荒川憲一(監訳)、2021年11月、みすず書房
「軍隊を持つ者が権力を握り、戦争が一切を解決する」と毛沢東は言う
「もし20世紀半ばの日本の首相や将軍、提督たちが生き返れば、自分たちが当時下した決定のために、三世代後、日本が近隣諸国の多くに嫌悪されていること、また、自分たちが暴力の政治的影響をよく考えなかったせいで、現在日本の外交政策が制約されていることを知って、慄然とするに違いない。」
日本は帝国の拡大、アメリカは中国の民主制の資本主義国家への統一、ロシアは中国を従属化へ、いずれも実現されなかった。
「重なり合った三つの戦争は、その後の中国のあり方を決定づけた。三つの戦争のうち、最も根本的な物は内戦であり、これは中国人どうしの戦いだった。中国の内戦がなければ日中戦争はなかったろうし、日中戦争がなければパールハーバー攻撃はなかっただろう。・・・・・数々の悪行によってひどく虐げられた中国は、21世紀初め、怒れる大国として台頭している。・・・・・」