没後90年の宮沢賢治 230925

 1933年9月21日に37歳で亡くなった宮沢賢治に『有明抄(230924佐賀新聞)』は思う◆〈雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ〉。近年の天気を考えると、「異常気象に負けるな」と思える◆今月で没後90年になる。「永訣の朝」が収められた賢治の詩集『春と修羅』は来年、刊行から100年を迎える。賢治が生前に出した唯一の詩集。刊行した時はほとんど売れず、亡くなった後に声価が高まる◆「雨ニモマケズ」は闘病中に書いたとされ、賢治の死去後に発見された手帳に記されていた◆家族の絆が賢治を支え、病床での「雨ニモマケズ」につながったのだと思うと、90年を経ても心に響く賢治の詩に納得がいく。
 (私も)宮沢賢治の1万分の1でも詩を残せないだろうか。いや量の問題ではなく、心打つ詩が一つでも◆宮沢賢治はあの膨大な詩や童話などを20数年で作成した。苦労と努力の生活の中で書いていったそのエネルギーは何だろうか◆のんびりと日々を過ごす者には想像のできない力である。真似できるとしたら、ノートや手帳に日々記して行くことだろうか。いや、それも難しいが後20年頑張ってみるか。
*画像は『宮沢賢治全集10 ちくま文庫』(36頁)