「スターウォッチングツアー」がきょう１６日夜、美坂高原で開かれることに『あぶくま抄(230916福島民報)』は思う▼三島町の美坂高原もその一つ。建物の照明も街路灯もない。最高の条件が整った観賞スポットは天然の観光資源だ▼岡山県井原市美星町の天文台には国内屈指の大望遠鏡を目当てに人が集まる。同じ「美」の名が付くわが奥会津の高原は勝るとも劣らない。保護区になれば、美しい星空を磨く町民の挑戦が始まる▼「大切なものは目に見えない」と教えたのはフランスの童話「星の王子さま」。静かで、豊かで、何物にも代え難い大切な時間を感じてみたい。降り注ぐ星々と。
（私は）常に明かりとともにある。それが、真っ暗な夜へ入った時。その思いは忘れられない。光るのは空の星々だけ。音もどこかへ行ってしまったのか。自分はどこかに吸い込まれて行かないだろうか▼昔の田舎にはそれが体験できた。日本にまだそんな場所があるのか。真っ暗でなくてもいいから、街から無駄に電気を消費するのをやめたい。少しでも、静かに、星を見たい。
