自然もろかった 230917

 「ミスターCO2」の警告に『余録(230917)』は思う▲近年の分析によると、温室効果ガスがなければ地球の平均気温は氷点下19度だったという▲「大半の研究者は人類が地球の環境を破壊すると考えていなかった」▲現在、北極圏の気温は地球平均の3倍の速さで上昇する。薄くなった海氷の上を移動する先住民の命を危うくし、永久凍土の融解で住宅が傾く被害も相次ぐ▲今週、気候変動対策を話し合うため、各国の首脳らが国連本部に集う。数々の業績から「ミスターCO2」と呼ばれる中沢さんは警告する。「自然はもろかった。対策は全く不十分で事態は深刻だ」
 (私たち)人類は、自然と対立し、自然に勝たねばならないのか。自然を超えなければならないのか。それとも、自然と調和して生きて行くべきなのか▲自然が更に破壊力を持って、人類に迫ってきている今、見直しが必要だ。日本は嘗ては自然との調和を大事にしてきた。その昔に戻ることはできないが、自然を広くとらえて、自分たちの暮らしを安全でゆたかなものにできないか。