なぜ謝らないのか 230825

 安倍政権と東電は処理水の扱いについて福島県漁連に文書で伝えた。〈関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない〉。それがほごにされたことに『天風録(230825中國新聞)』は思う▲浪江町で漁業を営む男性に電話をかけると怒気をはらんだ声が返ってきた。「補償とか支援金とかで俺たちを黙らせようとする政府のやり方はおかしい」と▲かつてエッセーがメールで届いた。「紙で約束したことが守れなくなった、当時の考えが甘かったと、まずわびるべきだ」▲「常々、民主的で法の支配が大事だと言っているではないか」。金の力や方便がまかり通ってはならぬ、と思いながら。
 (私は)聞きたい。現政権はどこを向いて、何処へ行こうとしているのか。責任という重荷をどこへ忘れてきたのか▲首相は、過去の積み重ねてきた約束を反故にできないはずだ。引き継いできた歴史を無きものにするのか。堂々と民主主義を裏切るのか。現政権、首相から側近まで、能力をどこへ置いてきたのか、無いのか▲先ずは雁首揃えて、この海岸へ行き、ひざを突き合わせて、地元の皆さんと話そう。