『#本は心の故郷』

『#本は心の故郷』<2022年11月16日(水)>
 本との出会いを『編集日記(221116福島民友)』は思う▼「頭脳の働きとは入っては出て、覚えては忘れた無数の知識が、頭の細胞に残した振動の総和だ」▼世界的ながん研究者吉田富三が、東大医学部の入学式で、学生たちに語りかけた▼ただ学ぼうとする気がなければ、頭の細胞が振動することもない。「すぐ読もう」と買った本は、何冊も「積ん読」のまま。そんな状態に、時間さえあればなどと、言い訳めいたことをつぶやきたくなる身を省みる▼古本イベントが、今月下旬から会津若松市で始まる。地域に眠る本を次の世代に還元し、会津の活性化につなげようとする狙い▼地域の人たちの心を揺さぶった一冊を探し、新たな知識を身に付けるきっかけにしてはいかがだろう。本は心の故郷である―。吉田はこんな言葉も残している。思いもよらぬ出合いがきっとある。
 (私は)古本市に行き、ついつい買ってしまい、そして、積んでしまう。部屋の端にあり、厚い本が沈んだまま浮き上がって来ない。背表紙を眺めて満足していてはならない▼そう思いながら、数週間後の古本市を楽しみにしている。出会いを大切にし、心を揺さぶろう。
#頭脳,#知識,#細胞,#地域,#出会い