#トルストイは訴えた

『#トルストイは訴えた』<2022年3月2日(水)>
 「戦争はまたも起こってしまった。誰にも無用で無益な困難が再来し、偽り、欺きが横行し、そして人類の愚かさ、残忍さを露呈した」。『春秋(220302)』は日露戦争へ訴えたトルストイを思う。▼晩年の文豪は、自らの祖国と日本に向け即刻殺りく行為をやめるよう説いた。▼載せたタイムズ紙自身が「理想主義」と切って捨て「無能」呼ばわりまでした。幸徳秋水ら「現在の問題を解決しうる答弁ではない」と失望を表した。19歳でこの論文を読んだという歌人石川啄木も、戦争正当論に染まり理解できなかったと告白している。▼道徳や倫理で現実の政治が解決できるものかという声は絶えず歴史に響いてきた。血を流さずに守れる平和などないという主張ももっともらしい。それでもトルストイはひるまず戦争の絶対悪を言い続けた。あなたは殺せますか、大切な人が殺されることに耐えられますか。その普遍の問いかけが、いま世界中に木霊する。
 (私たちは)戦争行為を赦してはならない。それを訴えたい。この行為の中心であるプーチン大統領を非難し、行動をやめさせねばならない。それは、今も過去も未来も同様である。なぜ、ウクライナEUNATOへの加盟を進めようとするのか、ロシアはそれを真摯に受け止め考えねばならない。
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*画像は「和田誠展」にで撮影したもの。

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