#リアル書店の値打ち半減

『#リアル書店の値打ち半減』<2021年5月14日(金)>
 講談社文庫がフィルムにぴったり覆われた光景に『春秋(210514)』は思う。立ち読みのプロは、お気に入りの本を毎日10ページくらい読んで、数週間で読了する。昔の貧乏学生には、こうして「失われた時を求めて」や「チボー家の人々」を制覇。これは書店もたまらないが、およそ本屋とはほどほどの立ち読みが楽しい。売り手もそれを了解してきた文化があろう。あえて「座り読み」を歓迎する大手書店やブックカフェも人気だ。ところが講談社文庫、4月からの価格表示への対応として、1冊ずつフィルムをかけ、その上に価格シールを貼る仕儀となった。立ち読み撃退策ではないにせよ、腑に落ちぬ読書家は多いだろう。リアル店舗の値打ちが半減しよう。アマゾンなどに押されて町の本屋はどんどん減っている。立ち読みのプロ、推理小説の最終章を立ち読みにいつもの店へ出向いたら閉店していた・・・・・。これではオチになるまい。
 (JN) 書店は本との思わぬ出会いが楽しみなのである。目的の本はアマゾンで買ってしまう。リアル書店は本屋さんの思いも入っており、本屋や古本屋を回る楽しみは、本をめくれるからである。中身が見られないなら、本屋さんに行く必要がない。
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