『「緊急事態」の数少ない救いの一つ』

『「緊急事態」の数少ない救いの一つ』<2021年1月28日(木)>
 昨年の本の販売金額は前年を4・8%も上回った。『余録(210127)』は読書を思う。「『いろんな名前、ふざけてつけたようなもの・・・案外面白かった』。経済学者の向坂逸郞が治安維持法で検束された際、獄中に本がないのに苦しみ、手元の弁護士名簿を繰り返し読んだのだ。蔵書5万冊という向坂のような活字中毒には、拘禁の苦しみは何より自由に読める活字を奪われたことだろう。一方、コロナ禍で強いられた巣ごもりは、さほど活字好きでない人にもあらためて読書の楽しみを思い起こさせたようだ・・・さいわい巣ごもりといっても、電話帳を熟読する必要はない。ゆったりと家で開く本が時空を超えた冒険へ、想像もしなかった知見へと人を導いてくれる読書だ。「緊急事態」の数少ない救いの一つである」。
 (JN) 向坂氏は弁護士名簿の分析をどのように行ったのであろう。閉じ込めらて中で、本を選び取り寄せる自由はなかった。今の私たちは、閉じ込められていない。本屋や図書館へ行くことができる。不自由のなかでの自由の選択、救いの紙や電子を読み解き、向坂氏に負けず、次の時代に立ち向かおう。
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