『あまり見たくない事実』

『あまり見たくない事実』<2021年1月16日(土)>
 「身の程を知れ」と『筆洗(210116)』。ギリシャの事ではなく、我々へである。「イスラエルの研究機関によると、人がこれまでにつくったものの総量が一兆トンを超え、動植物などに由来するものを上回った可能性がある。想像が難しいが、ニューヨークの人工物は世界の魚の重さと同等になっているらしい。驚くのは速さで、百年で急激に増えた人工物は、二十年後に生物由来の倍になる。素人目にも大変に思える地球への負荷だ。環境も食糧や資源の供給も、経済成長重視が続く限り、破綻が避けられないという主張を見るが、説得力を与える研究成果に思える。街のコンクリートや金属から、成長の成果ではなく戒めや警告を読み取るときではないか。あまり見たくない事実は、往々にして見るべき事実である。我々自身を知る時が来ていよう」。
 (JN) 半世紀ほど前には『成長の限界』という書籍が出て、石油等資源枯渇や食糧生産が注目された。その問題を学習しながら、私たちは身の程を知らず消費し、身の丈に合わない生産を行ってきた。そのために、地球上では、飢餓や戦火が続いている。それはなぜだ。成長とは何だ。私たちの幸せは他者の犠牲で成り立っているのか。ビル群やスカイラインは、何も語ることはない。
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