『民主主義のすぐ隣にファシズムがある』

『民主主義のすぐ隣にファシズムがある』<2021年1月14日(木)>
 作家の半藤一利さんが90歳の生涯を閉じた。各紙は半藤さんを想う。『余禄』、「先年には自らの空襲の体験を令和の子ども向けの絵本にした半藤さんである。戦火に倒れた人々が語れなかった無念、歴史の闇に沈んだ思い、忘れられた光景をしかと書き留めた昭和の語り部が世を去った」。『春秋』、「当時の指導者らへの怒りがたぎっている。『根拠なき自己過信と、まずくいったときの底知れぬ無責任』・・・出口の見えぬコロナ禍、改めて遺訓としてかみしめたい」。『筆洗』、「絶対なんかなかった。・・・何事にも眉につばをつけ、小さな出来事や庶民の記憶をも丹念に積み上げる手法はのっぺらぼうになりやすい歴史に人間の『体臭』を与えてみせた」。『天声人語』、半藤さんが対談で語ったことを記す。『民主主義のすぐ隣にファシズムがある、そのことを国民はしっかり意識しなければならない』。
 (JN) 半藤さんは何を見て、何を語ってきたか。その語りを改めて、読んでみよう。そこに、起きたことから何をして何が起きるか。様々な具体例があろう。その積み重ねを私たちは、できるならば自分たちの身を守ることや新たな試みにのためにしたい。半藤さん、ありがとうございました。
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