『映り方が気に入らぬと特定の鏡を選んで割ってしまいたいらしい』<2019年10月28日(月)>
「トランプ米大統領が自分に批判的なニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストのホワイトハウスでの定期購読を打ち切るという」。『筆洗』(191028)はこれに申す。「どんな新聞も世の中や国民の考えを映す鏡なのだろう。無論、新聞によって映り方はさまざまである。トルーマン大統領は『一紙だけで事実を判断してはならない』と各紙に目を通していたと聞くが、トランプ大統領は映っているのはまぎれもない自分なのに、映り方が気に入らぬと特定の鏡を選んで割ってしまいたいらしい。定期購読をやめても鏡は消えない。むしろ、危険なやり方によって、米国という鏡にその姿はより醜悪に映るだろう」。