『教室は閉ざされているので分かりにくい。・・・』

『教室は閉ざされているので分かりにくい。が、泣いているのは、その子だけではない。その子につながる、たくさんの痛みを想像したい』<2018年10月28日(日)>
 黒澤明氏は小学校時代いじめの対象であり、「金平糖」というあだ名をつけられていたと『筆洗』(181028)は伝える。いじめを受け、涙を流し<こんぺとさんはこまります いつも涙をポーロポロ>言われ、そこへ四つ上のお兄さんが助けに来てくれたと。さて、「過去最多の四十一万件。全国の国公立私立の小中高校、特別支援学校が二〇一七年度に認知した、いじめの件数である。・・・いじめを知り、心配する親。・・・親類やそれぞれの友人まで含めれば、途方もない数の悲しみになるだろう。教室は閉ざされているので分かりにくい。が、泣いているのは、その子だけではない。その子につながる、たくさんの痛みを想像したい。そして、いじめている君よ。その事実を知れば、君につながるたくさんの人も泣く」。
 (JN) いじめの原因は、その集団の特徴によってさまざまな原因で起こるので、簡単には言えない。その原因のなかの一つとして、みんなと違うことがある者にいじめが起きる。我々はそれを子供の時から学習し、悲しいかな仲間からいじめられないようにして、平凡な生活を望む。でも、自分の力だけではみんなと同じにできないことが多くある。そんなこと子供に望むなかれ。違いがあるから個々の人生がある。それを隠ぺいしていくことはどうなのだろうか。子供のころから、他人と自分が違うことを学び、互いを活かせることを学ぶ倫理観をもてないものか。さて、今回の数値をどうとらえるか。いじめの範囲の認識でその数は違ってくるだろう。したがって、認識を新たにするとこれほどの数値になる。だから、実はこれほどのいじめの件数が隠れていたということであろう。悲しい涙は互いに流したく無い。