『同情されるより真剣に受け止めてくれる方が、心の支えに・・・』

<2017年1月27日(金)>
『同情されるより真剣に受け止めてくれる方が、心の支えになるんです』
 福島原発事故で故郷を離れ、避難先で受けてきたいじめなどについて、十六歳の少女は自分の思いを首記に綴った。これを「筆洗」(170127)は紹介する。「靴に『福島に帰れ』と書いた紙を入れられたこともある。給食を配ると、『アイツがさわったから食べられない』と言われたこともある。他のいじめを受けている子たちに、何か言ってあげたいことはあるか? 少女に尋ねたら、こんな答えが返ってきた。『頑張れば何とかなる、なんてことは、気軽に言えません。ただ、話を聞いてあげたい。同情されるより真剣に受け止めてくれる方が、心の支えになるんです』」。
 (JN) なぜに、福島第一原発事故の被災を受けた避難家族の子どもたちが、これほどまでにいじめを受けるのであろうか。子どもたち同士、このようないじめの発想が生じるのであろうか。無知ゆえの露骨さであろうか。この無垢で無知な子供たちに、誤った情報を与えた無知で残酷な者はだれであるか。また、その情報を訂正することができない教育環境は何とも悲しい。弱者をいじめるのが弱者である。しかも集団での個人攻撃である。こんな子供たちが日本は大人になって同じことをしている。「長い物に巻かれよ」うとするこの姿勢で、弱き人を犠牲にして、日本人は生き抜いているのか。