『ノーベル賞、国別対抗賞レースのようなお祭り騒ぎ・・・』

ノーベル賞、国別対抗賞レースのようなお祭り騒ぎで終わらせぬよう自戒しつつ、この先も吉報相次ぐことを心待ちにしている』<2018年10月2日(火)>
 本日は、ノーベル医学生理学賞の話題である。『春秋』は「さすがの切れ者だったり、思わぬ苦労人だったり、はたまた一見、変わった人だったり。研究から垣間見える人柄やエピソードも楽しい」と。『余録』は「今日最も恐れられるがんも免疫の力で退治できないか。医学に詳しくない者が素朴に夢見る道すじを、まさに現実にした日本人医学者の研究である京大高等研究院特別教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)さんが今年のノーベル医学生理学賞を受賞することになった。『筆洗』は「先人への『恩返し』は人類全体への恩恵につながった。『教科書に載っていることは常に疑いなさい』。若い人に向けて語っていた。定説を覆すような行為は嫌われるし、クレームもつきやすい。が、その先にしか人のやっていないことはない。『オンリーワン』の人の教えが若者たちの背中をたたく」と。
 (JN) 天才たちはいとも容易く「疑いなさい」というが、凡人は、簡単に人の言うことを信じてしまう。問題なければそれで行こう。真実よりも、平和が大事なのかもしれない。真実を追求しなければ、真実を言わなければ、裁判にかけられなかった。でも、偉大なる者は追及する。そして、目先の実用より、基礎研究を大事にという。今を生きる者は、今の効用が大事であり、偉大なる研究者はおかしな人物に見えるが、お構いなし。能力ある者は、ものの見方が違うようである。それを知るためには何が必要なのであろうか。「疑いなさい」。