『世界一位と二位の決闘』

『世界一位と二位の決闘』<2018年10月1日(月)>
 「トランプ米政権は先週、対中制裁関税の第三弾を発動し、これに対し中国も報復関税を実施した。『筆洗』(181001)はこれを決闘に例える。そして、過去にビスマルクの数々の決闘の中での一つ「ソーセージの決闘」を紹介する。二つのソーセージの内の一本に寄生虫が入っているという選択の決闘を放棄したと。そして、今回の決闘のソーセージには「一本だけではなく、両方ともに世界経済の大打撃という猛毒が入っている。話し合いのテーブルにつくしかあるまい」と。
 (JN) 中国と米国、いずれも、そのリーダーが国内での自分の力を維持することが優先されているようである。国民および産業の全体のことよりも、自分の勢力のために、他を犠牲にする行為である。多分この方法は、多数を相手にできないので、一対一の決闘方式になるだろう。互いの姿が見ない狸の化かし合い、関税放火を撃ち合い、結構な犠牲を出しながらも、続けるこの闘い。どの辺で決着をつけるつもりであろうか。その昔、1940年代に米国の戦略に対して、愚かなある国は本当の戦争を挑み、大敗を帰し、それから七十数年たち未だに国内は占領地がある有様である。今回はそんなことはないであろうが、たとえこの闘いに勝っても良いことはなかろう。とにかく、決闘というものは当人たちの利益であり、傍迷惑である。