『丸のみしただけの知識は役に立たず』

『丸のみしただけの知識は役に立たず』<2018年2月10日(土)>
 「英国の名門オックスフォード大学の生物学の入試問題、適性を丁寧に見極めるそうだが、その口頭試問で出される問題が実にユニークなのだ」と『筆洗』(180210)は伝える。「丸のみしただけの知識は役に立たず、何が問題なのかを根本から筋道を立てて考え、そうして得た答えを、自ら批判的に検証する力も問われる」。片や、「破綻があらわになっても、ひたすら『国策』を推し進める官庁。書類を改ざんしてまで過ちを隠す一流企業…。『無謬(むびゅう)病』が蔓延(まんえん)するこの国に必要なのは、こういう入試かもしれぬ」。
 (JN) 西洋文明に追いつけと、模範解答を追い求めていた日本、覚えて真似をすればよかった。真似する情報は少々時間的に現実との乖離があり、問題を起こしても信じたことをやり抜こうとする。回答がたとえ一つであったとしても、その因果関係を理解していなければ役に立たない。社会基盤、地理的条件、時代の違いがあるのに、その原理を行ったために、国民を苦しめる事にもなった。世の中の問題解決には回答が多数あることを見出し、その解決方法を導いていかねばならないのに、子どもの時から正解があり、それを覚えねばならない教育を受けて来ては、それしか正解がないのに新たな方法を見出すのは困難である。出題者も、採点者も、解答者も、それが有り難かった。我が国が海外との交流なく、閉鎖的に行くのであれば、もう止しにせねばならない。このままではミネルヴァの梟は飛び立つことができない。日本はいつまで経っても「坂の上の雲」には手が届かないと思いませんか。