『アンチエイジングという言葉はもう使わない』

アンチエイジングという言葉はもう使わない』<2017年8月22日(火)>
 米国の女性誌編集のアンチエイジングへの問題提起と医療技術の進歩について『天声人語』(170822)は思う。「加齢を自然に受け入れるというと、穏やかな響きがある。しかし、そんな価値観も、もしかしたら医療技術の進歩に揺さぶられるかもしれない。最先端の動きを追うヘロルド著『超人類の時代へ』を開き、考え込んでしまった。コンピューターを内蔵した粒子を血液に送り込み、老いた細胞や病気の細胞を修復する。250歳の男性が描かれる。しかし、彼の妻は自然な老いを受け入れた。遠い昔に死別した彼女への思いが募る――。どこまでが人間らしく、どこからがそうでないのか。線引きはますます難しくなっていくのかもしれない。技術の進歩に合わせ価値観を鍛え続けることはできるだろうか」。
 (JN) 人類は不老不死を求めて努力を続けている。私も死にたくはないが、人々が死ななくなったり、年を取らなくなったら、人類の活性化がなされるのであろうか。年齢が上の者がいつまでも君臨していては、後から生まれたものはどうなるのか。もし、君主が暴君となり、永遠にその地を支配続けるとなったらどうなるのか。250年も生き続けたら、過去の情報をどう整理するのか。これで事故で一度死んだ者が蘇るようなことになったら、永遠に横の関係も縦の関係も変わらくなる。つまらない想像だが、我々はどこまでできるのであろうか。また、その進歩に従い私たちの精神も進歩して行くのであろうか。それとも、映画「エイリアン」のような生きることだけに生きるものになってしまうのか。