『難民として国を追われた人が惨状を訴え、国内に踏み・・・』

『難民として国を追われた人が惨状を訴え、国内に踏みとどまった人が沈黙を強いられる』<2017年8月2日(水)>
 『天声人語』(170802)は、アレッポの内戦を伝える。難民少女のツイート、「爆弾がいま雨みたいに降っている」「みんなハエのように死んでいる」「息がちゃんとできない」。また「アレッポの石鹸」の生産維持。「仕入れ先の創業350年のアデル・ファンサ社は、2年の空白をへて、別の都市で製造を再開したという。連絡はメールが中心、政情には一切触れず、泣き言もいわない。出荷状況を事務的に伝えるのみ。通話やメールの監視を警戒してのことだという。難民として国を追われた人が惨状を訴え、国内に踏みとどまった人が沈黙を強いられる。オリーブと月桂樹を原料とする泡の向こうに、『制圧』後もなお息をひそめて生きる人々の日常を垣間見た」。
 (JN) 日本では夏休みをのんびりとしている者がいるが、今も世界のあちらこちらで戦火に苦しんでいる人々がある。なぜ、同じような生活を送ることができないのか。人と人の摩擦が銃器によって拡大するのか。そのことは、日本でもこの時期が来ると一層感じなければならない。今週末の日曜日は8月6日である。そこから、8月15日まで儀式だけではなく、今起きているこの戦いを捉えねばならない。敗戦から70年を超え、このことを形だけで、心から戦争の恐ろしさを忘れてしまってはならない。記憶を消してはならない。特に忘れやすい日本の人々は記録を消してもならない。皆が十字架を背負う気持ちで、平和を維持し、その平和を広げるべきである。