『#孤立させてはなるまい』

『#孤立させてはなるまい』<2022年3月11日(金)>
 3月11日に『余録(220311)』は思う。「私たちが地図のうえにひいた境界は/私たちのこころにもつながっていて/私たちを差別する/私たちを難民にする/私たちを狙撃する」(南相馬市の詩人、若松丈太郎さん)。昨年4月に85歳で亡くなった若松さんは1チェルノブイリ原発事故後のウクライナを視察、連詩「かなしみの土地」を発表した▲「四万五千の人びとがかくれんぼしている都市」「私たちの神隠しはきょうかもしれない」▲ウクライナではザポロジエ原発が砲撃され、チェルノブイリ原発の電力も切断された。人類を危機に陥れかねない原発事故の教訓はどこにいったのか▲津波から多くの命を救った日本式の避難訓練が普及。トンガでは人々が訓練どおりに避難して被害を最小限に食い止めた▲苦境に立つ人々への共感や関心が地球規模に広がったことも東日本大震災の教訓だった。分断を作りだす蛮行を許し、ウクライナの人たちを孤立させてはなるまい。
 (私は)2012年にいわき市に行った。若い人たちとの短期ボランティア活動である。四倉の海岸はまだ被害の爪痕が残っていた。この北はどうなっているのか。何年経つと、人々は戻れるのか。それから十年を超え、私たちはまだその思いが続いている。ウクライナが早く元へ戻るためには私たちには何ができるのか。孤立させてはなるまい。

#境界
#差別
#難民
#分断
#蛮行
*画像はいわき市四倉にて撮影

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