『牙をむいた自然の恐ろしさに、改めて震え上がる。あの・・・』

『牙をむいた自然の恐ろしさに、改めて震え上がる。あのとき赴いた神社や寺はどうなっただろう。一刻も早い復旧や生活の立て直しを祈るしかない。』<2017年7月11日(火)>
 「福岡県朝倉市の杷木地区を取材で訪ねたのは昨年春だった。のどかな山里の旅の思い出である。その地区が記録的な豪雨によって一変した姿を紙面や映像で見る」。『春秋』(170711)の筆者は、その変わりように心痛め、そして思う。「朝倉街道沿いにはクスノキの大木が多いことでも知られる。数百年から千年以上の樹齢だ。今回の豪雨で大きな被害を受けた木もあるのだろうが、ほぼ無傷のものもあると聞いた。堂々とした幹回りに、天を隠すような緑の茂り。威容が発するパワーの後押しで、猛暑の中での地域の再建が始まる。少しでも助力をしたい」。
 (JN) 火山層の上に住む日本の人々は、地面が緩いということをよく理解していなければならない。この山だらけの国において、大雨になれば水も何もかも滝のごとく流れてゆくのである。雨が降りやすい地域では、このことを忘れてはならない。また自然をなめてはならない。崩れる土地は直しようがなく、気候は変えられない。したがって、情報が大事である。情報に対して速やかに行動をしなければならない。私たちは自然の恵みとともに生きる者であり、この自然に育まれながらも、逃げる時には逃げるという行動をとれるように、情報収集とその伝達に努力をした。千年以上の樹齢の木は生き残れても、私たちはそうはいかない。これは山間に住む者はもちろんだが、日本にいる限りどこででもそれが必要だ。