『「おかしも」、周囲の人を「押さない」、慌てて・・・・』

『「おかしも」、周囲の人を「押さない」、慌てて「かけない」、むやみに「しゃべらない」、離れた建物へ「戻らない」』<2017年9月1日(金)>
 関東大震災より94年、『天声人語』(170901)は備えと心得について、幸田文に『きもの』から引用をしている。「当座の米5合、梅干し、手ぬぐいを2枚の風呂敷に包み分ける。いつはぐれるか知れない、一人を単位にして備えよ。周囲の人を『押さない』、慌てて『かけない』、むやみに『しゃべらない』、離れた建物へ『戻らない』。この先、どこかで大きな揺れに見舞われたら、『おかしも』と『きもの』で乗り切りたい」と。
 (JN) 来るぞ来るぞと言われ、日本中で揺れているが、自分のところは来ないと勝手に思い込んでいると、その時が大変である。備えや避難訓練をしなければならない。とにかく、その時になったらパニックであるから、まずは訓練体験と最低限の備えをしておかねばならない。幸田文の「おかしも」は地震だけでなく、災害にあたっての基本であろうか。慌ててはならない。情報は正確でなければならない。しかし、津波には只管高いところに走って逃げるしかない。これらの行動を頭でして、さらに模擬体験をしたい。頭で考えて動くには時間がかかるので、体で覚えるためである。従って、年に1回などと言うことではなく、変化を持たせながら繰り返し疑似体験を行いたい。地域、地区、職場、学校、施設、大会、ご近所、家族と様々な形態で行い、「一人を単位にして備え」ることが肝心であろう。さあ、皆、防災訓練に参加するのだ。