『震災後の避難生活などで体調を崩した結果、亡くなった・・・』

『震災後の避難生活などで体調を崩した結果、亡くなった震災関連死は百七十人。それは救うことができた命ではなかったか』<2017年4月16日(日)>
 熊本地震から1年経つ。「筆洗」(170417)は「その数字が苦い」という。地震により直接亡くなられた方が50人であり、その後、避難生活で亡くなられた方が170人。「それは救うことができた命ではなかったか。地震後、マイカーでの窮屈な車中泊によってエコノミークラス症候群にかかって、体調を崩した被災者が相次いだ。野口健さんは『心の沈みがちな被災者を前向きにする』という効果もあるだろう。直後の『雑魚寝』を少しでも見直したい。そこにいるのは、がまんや無理をさせてはならない人たちである。」
 (JN) 大きな地震に対して私たちはどこまでリアルに考えて準備しているであろうか。突然の震災への取り組みとともに、震災後の長期にわたる対応が生き残っていくための必須である。生活環境が破壊されてしまうということ、当たり前にあったことがない、個人個人の壁が剥がされる。この現実を理解しておかねばならない。であるから、サバイバルの中での心身への対応力を個々につけていかねばならないのであろう。遭って欲しくないことではあるが、自然災害や山などに行った時の遭難の時以外、国際間の緊張における最終的政治行動の時の悲惨な状況も頭に入れて、できる限りの理解をしておかねばならない。行政機能がマヒした状況の中で、皆と生きていくことをイメージすることは大変に難しいが、苦しい時ほど弱者同士が連帯して、個人個人が個人としての条件を守ることを考えねばならない。それは直ぐにはできない。