『「ナパーム・ガール」、写真を撮り、少女を救った・・・』

『「ナパーム・ガール」、写真を撮り、少女を救ったのはAP通信の報道カメラマン、ニック・ウットさんが先週の水曜日にAP通信を退職、引退した。』<2017年4月2日(日)>
 「『ナパーム・ガール』、写っているのはベトナム戦争当時、九歳だった少女である。背後から迫る黒煙。焼けた衣服を脱ぎ捨てまる裸の少女がカメラに向かって逃げてくる。全世界に向かって泣き叫んでいるように見える」。「筆洗」(170402)は、そのカメラマン、ニック・ウットさんのその後を伝える。「『なぜ、誰もこの子を見てやらないんだ!』。このままでは助からない。取材を打ち切った。少女を抱え、自分の車で病院に連れていった。少女は一命を取りとめた。今も元気で暮らしている。そして、彼は先週の水曜日にAP通信を退職、引退した。」
 (JN) ベトナム戦争は私の成長期とともにあった。それは日本の成長期でもあった。日本が経済成長をしていく中、ベトナムの人たちだけでなく米国の若者らも命を落としてゆく。何のために? この戦争から眼を逸らそうとしても日々入ってくる。テレビや新聞のニュースだけではない。映画を観に行っても、この戦争の映像が飛び込んでくる。「ナパーム・ガール」も衝撃的であったが、街中で人がピストルをこめかみに突き付けられて射殺されるシーンは今でも忘れない。ベトナム戦争をはじめ戦争は私たちに何を齎しているのであろうか。多くの仲間を失うこの愚かな行為を続ける私たちは、愚か以外の何物でもない。欲望を守るために生きているものの命を奪い続ける。家族を守るために、郷土を守るために、軍事力が必要なのか、自分の心の中で未だに葛藤が続く。